くらむせかい

精神虚弱なぼっちヒキニート

3.11

あれから十二年経ったらしい。

その日は専門学校の卒業式で、クラスで袴をはいていないのはわたしだけだった。

みんなの家族も参列していた。

たったひとりリクルートスーツで立っているのは正直身の置き所もないほど恥ずかしかった。

色とりどりの袴をはいて笑顔で記念撮影するみんなが眩しかった。

とても二年間を同じ境遇として過ごして来た仲間とは思えなかった。