くらむせかい

精神虚弱なぼっちヒキニート

寝る前

「普通の人に戻りなさい」と言われた。
ショックで頭が止まってしまう。
レジンの輝き。
鮫肌の呼び声。
開いては閉じていく。
綴じていく。
明日からまた一日がはじまる。
普通の人に戻れないわたしは、死を宣告されたものになって、ゾンビになる。
夢見られている。
わたしは夢見られているが、わたしの夢を見ているものが誰なのか、わからない。
わたしはときどき死んでしまって、ときどきよく眠り、ときどき楽しそうに笑う。
レジンの底に溜まった黄金色の宇宙飛行士のように、わたしは窓を開けている。
わたしは窓を開けている。