鷹の子
毎朝、鷹の子の声で目を覚ます。
セクシーな夢の残差が内腿に残っている。
かといえば夢の中ではわたしは道具で、いいように使われ、かえりみられず、同級生たちはわたしを使って、次々とゲームをクリアしていく。
わたしの身体をバラバラにして、道具にして。
空気の読めない子がひとり、わたしのことを心配していた。
だめだよ、そんなんじゃあ。
はみ出たらだめ。
わたしみたいになってしまうよ。
鷹の子はぴょーぴょーと鳴く。
まるで親に見捨てられた仔猫が、だれでもいいからと親代わりを求めて、全身を震わせて、哭く声と同じだ。