くらむせかい

精神虚弱なぼっちヒキニート

詩って

詩って

 


子どもの頃以来読んだこともないし

書けと言われても書けない

そうあなたは言ったけれど

わたしは同意するように頷いたけれど

ほんとはちがう

わたしは詩が好き

詩ってものが好きなんだ

そしてあなたもほんとは詩が好き

音楽を聴くでしょう

小説を読むでしょう

音楽の歌詞はときどき詩だし

小説のタイトルはとっても短い詩なんだよ

だからほんとはわたしたち

詩が好き

詩ってこんなふうにすれ違ってばかりのわたしたちみたいに

世間とすれ違うんだけど

消えては無くならない

詩って強いんだよ

たぶんね

 


詩が好きだと生きることが好きになれる

だからわたしは詩が好き

生きることが好き

実習生の靴はきゅっきゅと足音を立てて

詩を奏でるみたいに

語るみたいに

軽く軽く進んでゆく

良い人になれたらいいね

あなたもわたしも

 


だれにとってもっていうのは

たぶんきっと無理だから

せめてわたしたちの好きな人たちにとってだけ

良い人になれたら

いいね

 


いいねなんて軽々しく言う詩が

わたしは好きで

GコードもCコードも満足に押さえられない

わたしでも

詩が好きで生きることが、好き