くらむせかい

精神虚弱なぼっちヒキニート

人生で一番古い記憶

お題「人生で一番古い記憶」

 

薄暗い教室にわたしは一人で座っている。

午前7時半。

家族の都合で朝早く家を出て、車から降ろされたのは、つい、今し方のこと。

おもちゃが並んでいる。

引っ込み思案で普段は触れないおもちゃが、今ならどれでも触り放題。

だけどわたしはどれに触れていいのか分からなくて、じっと体を強張らせたまま、教室の中にひとり、座っている。

 

これが、人生で一番古い記憶。

淋しくて心細くて虚しくて、泣きたくなるような記憶。